フィラリア予防について

フィラリア予防について

3月に入り、日中は少し暖かさを感じれるようになってきました。春の訪れももう少しでしょうか。動物たちも過ごしやすい季節になりますね。
春になるとワンちゃん、ネコちゃんたちはフィラリアの予防が始まります。毎月お薬を飲んでいるワンちゃんが多いと思いますが、近年はスポット剤(外用)や注射(1年間持続)での予防もあります。

フィラリアについて
フィラリアとは心臓の中(肺動脈、右心室)などに寄生する糸状の寄生虫です。感染しているワンちゃんの血液を蚊が吸血した際に蚊の中にフィラリアの幼虫ミクロフィラリアが寄生します。その蚊が健康なワンちゃんを吸血する際に、蚊の唾液とともに体内に入り込みます。数か月でミクロフィラリアは大きくなり、心臓に寄生します。

症状
フィラリアが寄生することで心臓病を引き起こします。肺高血圧、肺動脈弁逆流症、三尖弁逆流症、心機能不全などによって発咳や運動不耐、腹水、削痩などが見られます。また、血液中の赤血球が溶けてしまい急性の貧血症状を起こすこともあります。

治療
動物の状態によって内科治療、外科治療が選択されますが、一命をとりとめても一生涯心臓の投薬が必要になることも多いです。

予防
一般的には「フィラリアの予防」といわれていますが、正確には「幼虫ミクロフィラリアの駆虫」です。心臓に寄生する成虫は治療にもリスクを伴いますが、顕微鏡でしか確認できない程度のミクロフィラリアを少数駆虫する際にはリスクは非常に少なくなります。
4月以降、蚊に吸血されてワンちゃんたちはミクロフィラリアに感染しています。これらを成虫になる前に駆虫していくことが、「成虫フィラリアの予防」となります。
よって一年の最後の投薬の時期が非常に大切になります。愛媛県内では11月中旬まで感染期間となる報告があります。12月に投薬をしていないと、11月中に感染したミクロフィラリアは次の春には成虫になってしまいます。

予防期間
愛媛県内 5月から12月

予防方法
春の予防開始時に必ず血液検査を実施します。少量の血液を使って成虫の有無を検査します。前年にどのような予防方法を行っていても、予防は100%ではありません。人為的な投薬不備や急な体重の変化等で極々まれですが予防していても感染していることがあります。よって検査は必ず実施します。
飲み薬:毎月1回
飲み薬もいろいろな形状があります。錠剤タイプ、粉剤タイプに限らずワンちゃんが飲みやすいようにジャーキータイプ、ビスケットタイプ、ゼリータイプがあります。
1つの薬でフィラリアのみでなくノミ、ダニ、一部消化管寄生虫の駆虫を同時に行うことができるものもあります。
スポット剤:毎月1回
背中にお薬をつける方法があります。これはノミと一部消化管寄生虫の駆虫も同時に行うことができます。
注射:毎年1回
年に1回注射接種することで1年間予防効果が継続できる注射があります。体重の変化が大きい子犬には使用できませんが、定期的な投薬を失念してしまいがちな場合には非常に有効です。ただし当院ではワクチンとの同時接種は避けているため、前後1週間のワクチン接種は避けてください。

予防方法にはいろいろな方法があります。ノミ、ダニの予防、動物と人の生活スタイル、コストなどで選択しています。来院時にお気軽にご相談ください。

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